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面接で使える、1分で伝えるフレーム

Copr.K.I
Copr.K.I

簡潔に伝える。そして伝わる方法。

 どんな場面でも使えるわけではなく、また使うべきでもないですが、ある場面において強力に使えるフレームワークがあります。

 わたしたちは、就労支援をしており、また通所されている方は就職を目指していますので、必ず面接は通る道です。

 面接プレゼンなど、何かをアピールするような場面で特に使えるものが、今日ご紹介いたしますピラミッドを意識したトークのフレームワークです。

以下の書籍で紹介されているものです。

1分で話せ 世界のトップが絶賛した大事なことだけシンプルに伝える技術 ‐ 伊藤羊一著

 

 これは、強力使えるものなので知っておいたほうが得と思い、訓練生さんにも紹介しております。

 今回紹介する伝え方は、PREP法(プレップ法)に代表されるアンチクライマックス法に近いものだと思われます。つまり、いきなり結論から述べて補足をしていくシンプルで簡潔なやり方です。

 さきほど「ある場面において」と書いたように、いつでもどこでも使えるわけではなく、面接やプレゼンなどのアピール場面や仕事や会議の進捗報告や、気短な上司に質問された時の応えなどに使えます。

 

 ペーシング(相手のペースに合わせると親近感を得やすい)を考えるならば、相手がせっかちで気短な人であれば、こちらもそれに合わせこの方法で返すことによって、ストレス少ない会話ができるかもしれません。

 逆に、ていねいにアサーティブに会話をしたい場合は、DESC法(デスク法)に代表されるクライマックス法を用いたほうが良いかもしれません。

 PREPとDESCの説明は今回は省きます。その骨子について次に簡単にポイントを挙げていきましょう。

 


ピラミッド・ストラクチャーで考える

  構造は簡単です。3層のピラミッドを意識して話すだけです。ピラミッドの頂点から順に、

 ①結論②根拠③具体例になります。

あるてぃー 就労移行支援 ピラミッドストラクチャー 面接

話の流れを具体例を使って説明すると

あるてぃー 就労移行支援 ピラミッドストラクチャー 就職面接

 著者の伊藤羊一さんが例として牛丼屋さんを使っており、それがとても分かりやすいです。

 

 まず、最初に①結論スパッと述べます。

 

 

①「Y野家という牛丼屋さんは最高なんですよ!」


あるてぃー 就労移行支援 ピラミッドストラクチャー 就職面接

 次は、2段目の②根拠になります。

 これも簡潔にスパッということができます。

「なぜなら」という前置きから話し始めると話しやすいでしょう。

 

 

根拠1:②「なぜなら、安いからですよ!」

根拠2:②´「なぜなら、早いからですよ!」

根拠3:②´´「なぜなら、うまいからですよ!」


あるてぃー 就労移行支援 ピラミッドストラクチャー 就職面接

 さいごは、3段目の③具体例です。

 これも

「たとえば」という前置きから話し始めると話しやすいと思います。

 ここで具体例を出すことで、脳の中で画像イメージを喚起しやすくなります。

 イメージを想像することで、会話相手は右脳を使い、相手の感情や情動を刺激しやすくなり、そうすることで印象に残りやすくなります。

 それが、「伝わる」ということの本質です。

例1:「たとえば、牛丼1杯300円で食べられるんですよ!」

例2:´「たとえば、注文してから1分以内に牛丼を提供してくれるんですよ!」

例3:´´「たとえば、白ワインを使った独特のタレでうまいんですよ!」

話し方の流れ - おさらい - 

あるてぃー 就労移行支援 ピラミッドストラクチャー 就職面接

 

①結論

「Y野家という牛丼屋さんは最高なんですよ!」

 

②根拠

「なぜなら、安いからですよ!」

 

③例

「たとえば、牛丼1杯300円で食べられるんですよ!」

 

あるてぃー 就労移行支援 ピラミッドストラクチャー 就職面接

①結論

「Y野家という牛丼屋さんは最高なんですよ!」

 

②根拠´

「なぜなら、早いからですよ!」

 

③例´

「たとえば、注文してから1分以内に牛丼を提供してくれるんですよ!」

 

あるてぃー 就労移行支援 ピラミッドストラクチャー 就職面接

①結論

「Y野家という牛丼屋さんは最高なんですよ!」

 

②根拠´´

「なぜなら、うまいからですよ!」

 

③例´´

「たとえば、白ワインをぜいたくに使った独特なタレでめちゃくちゃおいしいんですよ!」

 

相手の右脳を使い情動を喚起する

 少しだけ触れましたが、③具体例を出すことによって、イメージを喚起することができれば、相手の方の印象に残ることは間違いないでしょう。

 上記の例でいうと、「300円を出している姿」や「店員さんがスピーディーに提供してくれる姿」や「白ワインをたっぷり使ってタレを仕込んでいる姿」などが、ストーリーとして相手の右脳に喚起させてくれます。

 ミルトン・エリクソンも使っていた「想像してみてください」などという前置きを入れるのもいいかもしれません。

 そうやって、相手が想像力を働かせてくれたことが、お互いに「伝わった」ということになります。

 それが、相手をはじめて能動的に動かしたということになります。

 

 もう一つは、これは1番初めにやることですが、届いてほしい(伝わってほしい)ターゲットやゴールを明確にしておくことです。例えば面接においてはターゲットは「採用担当者」であったり、ゴールは「面接に合格する」ことだったりするかもしれません。

面接場面への応用

 さて、みなさんだったら就職面接でどのように生かすことができますか?

 たとえば、こんな質問が投げかけられるかもしれません。

  • 「ご自身の強み・長所を教えてください」
  • 「ご自身の弱み・短所を教えてください」
  • 「仕事で大切だと思うこと・こだわりは?」
  • 「当社を志望した理由は何ですか?」

障がい者雇用に関してであれば

  • 「病状についてと配慮点を教えてください」
  • 「あなたのストレス対処法を教えてください」
  • 「あなたがミスをしたときの対処法を教えてください」

 

 などなど。これらを想定しておくことがよいかもしれませんね。

 

まとめ


キーワードのおさらいです。ぜひおぼえておいてください。

  • ピラミッドストラクチャー
  • ①結論→②なぜなら→③たとえば
  • PREP法
  • 右脳を使う
  • エレベータートーク
あるてぃー 就労移行支援 ピラミッドストラクチャー
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